1歳前後の野良ちゃんを保護した方が、ワクチン接種に来院した折、水様の下痢をするというので糞便検査をしました。直接塗抹を染色したスライドを鏡検すると、写真のようにたくさんのウェルシュ菌が見られました。
ウェルシュ菌は、破傷風菌と同じクロストリジウム属の細菌で産生される毒素で下痢や血便、嘔吐を起こします。
悪玉菌として腸内にも極わずかに存在しますが、顕微鏡で見えるようになると症状を発する場合があります。
ヒトではバーベキューなどの過食などが問題ですが、犬猫ではペットホテルや病気などのストレスの他、散歩中に土を口にする事がウェルシュ菌を摂取することもあります。とくに本菌を発症している犬猫の排泄物を舐めることが少なくないと考えられます。
人の食中毒でも数番目に多い原因です。カレーのルーを何日もかけて食する場合には要注意とされる菌です(その間、ウェルシュ菌は増殖し続けます)。破傷風菌やウェルシュ菌のような芽胞を有する菌は、熱に強く、再加熱しても死滅しないためです。カレールーのウェルシュ菌は、ジャガイモやニンジンなど土もの野菜に付着しているのです。いわゆる「土壌菌」と言われるものです。
芽胞菌・土壌菌である破傷風菌と同様に、数年から10年以上も環境中で生きながらえることができる、厄介な菌です。
(つづく)
以下は、YahooのAIアシスタントの「ウェルシュ菌」に対する回答です。
🦠 ウェルシュ菌(細菌)
ウェルシュ菌(Clostridium perfringens)は、河川や土壌など自然界に広く存在する嫌気性桿菌です。ヒトを含む動物の腸内にも多く生息しています。
⚠️ 食中毒と特徴
ウェルシュ菌による食中毒には、以下の特徴があります。
- 発生原因:多量の菌を含む食品の摂取
- 菌の性質:
- 芽胞は熱に非常に強い(100℃で6時間でも失活しない)
- 調理後に食品が冷め始めると(約45℃)増殖しやすくなる
- 特に2日目の残り物で食中毒を起こす可能性
- 予防策:
- 常温保存を避ける
- 調理後は急速に冷やして冷蔵保存
- 食べる際は必要量のみを再加熱
🩺 毒素の種類
ウェルシュ菌は少なくとも12種類の毒素を生成し、AからEの5つの型に分類されます。主な毒素は以下の通りです。
| 毒素の種類 | 主な産生菌型 | 特徴 |
|---|---|---|
| α毒素 | A型菌 | 細胞膜を破壊し、細胞を損傷させる |
| β毒素 | C型菌 | 壊疽性腸炎の原因 |
| エンテロトキシン | ウェルシュ菌 | 芽胞形成時にのみ産出され、食中毒の原因となる |



〇の印の中がウェルシュ菌です。顕微鏡の拡大倍率は1000倍です。